(1) 個人投資家への金融証券知識の普及、育成

当協会の個人投資家育成事業は、当協会の理事長尾坂和彦の発案により、証券投資知識の普及、育成を目的に、1999年(社)証券広報センター主催、日本証券協会、東京証券取引所、投資信託協会の後援により実施して参りました個人投資家向け通信教育事業に端を発します。

通信教育事業はその後、証券関連団体の再編により、主催の(社)証券広報センターが日本証券業協会に統合され一度終止符を打ちましたが、日本初の本格的個人投資家向け通信教育事業として5万人を超す受講者を排出し、多くの市場関係者、個人投資家の支持を得ていたことから、事業開始時の意志を継ぐべく、NPO法人日本金融証券知識・情報普及協会を立ち上げ、再出発いたしました。

本事業では、株式・投資信託・債券投資を中心に、資産運用やライフプラン・マネープランのための啓蒙を目的に各種通信講座を主催し、初心者のための基礎講座から、投資の実践、さらには上級者向けの高度な投資講座まで幅広い通信講座を運営し、個人投資家ばかりでなく、銀行・証券会社の研修教材や企業の自己啓発プログラムとして多くの企業に採用いただいています。

また、通信講座のコンテンツ及びシステムは、FP、アナリスト、元証券実務者の方々の協力を得て、テキスト、講義映像DVDの他、PC・スマホ対応の電子書籍、クラウド映像、質問掲示板、修了試験など、充実の学習教材となっています。

(2) 金融証券投資情報の普及

金融ビッグバン以降、ディスクロージャー、IRの充実、投資情報環境の整備が進展する一方、個人投資家層の拡大が急務となっています。しかし、機関投資家、及び証券アナリストなどに比べて個人投資家がこれらの情報を入手する機会は、いまだに貧困であるといわざるを得ません。

当協会ではIR、ディスクロージャー、金融商品サービス情報を個人投資家が様々なチャンネルで手軽に入手し、比較検討できる環境を構築いたします。

また、幹事証券会社、証券代行業者(信託銀行を含む)、格付け会社等と幅広く提携し、インターネット配信等のメディアミックス手法を駆使して、投資情報インフラの構築を行います。 

(3)「次世代おうえんプロジェクト」とのコラボレーション

通信教育事業の事務局を委託しております(株)百年Labo.の主催する「次世代おうえんプロジェクト」に協賛し、SNSによる情報発信やセミナーイベント、交流イベント等に参加協力します。

「次世代おうえんプロジェクト」は「人生百年時代」を迎える一方、経済・社会不安が増大する中、次世代を担うべき人々にこれまで我々が培って来た力と知恵を結集し、YouTube、ブログ、TwitterなどのSNS、投資セミナーイベント等を通じて「知」の伝達と共有を計ろうというものです。

(4) 金融専門家の育成

我が国が他の先進国と互して市場主義経済を勝ち抜くためには、金融技術の向上と金融マンの人的価値向上は欠かせません。しかし、バブル崩壊後の十数年を経、また金融ビッグバンを経て尚、我が国の金融マンに対する教育は金融制度改革以前の資格取得を主軸とした形骸化したプログラムとなっており、真に実践的な教育は実行されておりません。

金融を志す若者や金融業務に従事しながらより高度なスキルの獲得を目指す社会人に対し、資格のみに頼らないグローバルな戦いに勝ち抜くための教育を実施します。 

◆ 金融技術の向上支援

金融マン向けの専門教育を実施している団体、企業、及び人材育成機関と広く提携し、国力の源泉たる金融技術の向上を支援します。

特にデリバティブ、証券化、M&A、企業再生等の投資銀行業務やリレーションバンキング、プライベートバンキング等のリテール業務などの技術向上のための教育プログラムを提供すると同時に、人材の付加価値化、流動化を促進するため適切な資格制度を確立します。

◆ 金融証券資格通信教育システムの提供

2004年9月より、日本証券業協会が業界資格としてきた証券外務員資格二種を一般開放することに伴い、広くその資格取得をサポートするために良質で安価な通信教育システムを提供します。

対象者:資格取得を目指す全ての受験者(一般個人、金融業界志望学生、派遣社員、金融・証券業界所属社員等) 

◆ 将来の構想

金融・証券に関係する産官学の力を結集し、金融マン育成のための金融専門大学の設立を目指します。